ライトコインはビットコインをもとに、いくつかの改良を加えた仮想通貨です。基本的にはビットコインとほぼ同じで、ビットコインとの違いは主に、ブロックの生成間隔と暗号化方式(アルゴリズム)となっています。これによって取引承認時間(取引が確定するまでの時間)の短縮を実現しています。
ブロックの生成については、ビットコインでは、例えば10万円以上のような高額の取引の場合は 6回以上の承認(ブロックの生成)を待つことが推奨されています。(※ブロックチェーンのしくみで、承認回数が多いほど、改ざんは難しくなり、6回以上になるとほぼ不可能と言われています。)
ブロック生成間隔は、ビットコインがおよそ10分なので、6回の承認までの時間は 1時間ほどになります。つまり高額の取引の場合は取引が「確定」と見なされるまで 1時間ほど待つことになります。これに対し、ライトコインのブロック生成間隔はおよそ 2.5分なので、6回の承認までの時間は15分。取引が確定と見なされるまで、ビットコインの 4分の1 の待ち時間となります。
マイニング報酬の仕組みや、その報酬で得られる額などもビットコインと同じなので、ブロック生成間隔が短いということは、それだけマイニング報酬の発生頻度が多くなり、通貨の発行量も多くなります。そのためライトコインの通貨発行上限もビットコインの 4倍の 8400万枚となっています。
暗号化方式は、ライトコインでは Scrypt という暗号化方式(アルゴリズム)が採用されています。これはビットコインの SHA-256 よりもメモリの消費が大きく、マイニングにかかる時間あたりの費用(コスト)が高くなります。ブロックチェーンの仕組みでは、マイニングに一定のコストがかかることがデータの信用につながっているため、これによってブロック生成間隔の短縮(より短い時間で同等の「信用」を担保する)を実現しています。